「この土地、いくら?」を現地で確かめる
── 前面道路を実測して、評価を見直した一日
相続財産の中心が「自宅の土地」――そんなご家族からのご相談でした。「うちの土地は、結局いくらの価値があるのか」。シンプルなようでいて、実はこの問いに正確に答えるのは、登記簿や地図を眺めているだけでは難しいことが多いのです。
資料だけでは見えないもの
土地の価値や使い道は、その土地が「どんな道路に、どう接しているか」で大きく変わります。前面道路の幅(幅員)が一定に満たなければ、建物を建て替える際に後退(セットバック)が必要になることもあり、評価額にも、売りやすさにも影響します。
大野さんが漠然と感じていたのも、まさにそこでした。「公図や測量図は手元にあるけれど、机の上の数字だけで、本当に正しい評価ができているのだろうか」。その素朴な疑問が、ご相談の出発点でした。
担当者、現地へ
そこで当センターの担当者が、実際に現地へ足を運びました。手にはメジャー。向かいの家の端から大野さん宅の端まで、前面道路の幅をその場で実測したところ、およそ4メートル。念のため、道路の側溝の位置を基準にした計測も複数回行い、数字の裏づけを取りました。
持ち帰った実測値を、公図・測量図・ブルーマップといった資料と一つひとつ突き合わせていく。すると、机上の資料を眺めているだけでは気づけなかった、土地の“本当の姿”が少しずつ立ち上がってきました。「現地を見て、はじめて分かること」が、確かにそこにあったのです。
物語のその後
実測の結果をもとに、提携の司法書士・税理士と連携し、土地の評価や今後の活用方法を精査していきました。
「自分の土地のことなのに、知らないことばかりでした。現地まで見に行ってくれるとは思わなかった」と大野さん。数字を鵜呑みにせず、自分の足で、自分の目で確かめる。その地道なひと手間が、後悔のない相続への確かな一歩になります。
当センターの対応
- 資料の収集──登記事項証明書・公図・測量図・ブルーマップなど、土地の基礎資料を取り寄せました。
- 現地調査──前面道路の幅員を実測し、接道状況や周辺環境を、担当者が自分の目で確認しました。
- 資料と現地の突き合わせ──机上の数字と現地の実測値を照合し、評価の前提を確かめました。
- 専門家との連携──司法書士・税理士と連携し、評価や今後の活用方法を検討しました。
土地は、「現地を見て」はじめて分かることがたくさんあります。道路の幅や接道は、評価額にも、売りやすさにも、活用方法にも直結します。評価は数字だけで決めず、現地で確かめる。それが、後悔のない相続への第一歩です。