遠くに住む私が相続した、誰も住まない実家
── 名義変更から売却・分割まで、ひとつの窓口で
お父様が亡くなり、東山香織さんが相続することになったのは、誰も住まなくなった実家でした。香織さんが暮らすのは、その家から遠く離れた町。葬儀や四十九日を終えて、ようやく一息ついたころ、目の前に積み上がっていたのは「これから、この家をどうするのか」という、答えの見えない問いの数々でした。
誰も住まない実家を前に
「名義はどうすればいいの?」「売るには、何から始めるの?」「兄とは、どう分ければ角が立たないの?」。香織さんの頭の中は、問いばかりが渦巻いていました。仕事を持ち、自分の生活がある中で、遠方の実家のことに何度も時間を割くのは、想像以上に大きな負担です。
空き家になった実家は、持っているだけで固定資産税や管理の手間がかかり続けます。かといって、ただ売ればいいという単純な話でもありません。「相続した家は、名義を変えないと売ることすらできない」――この基本的な事実を知らないまま、時間だけが過ぎていく方は、決して少なくないのです。
順番こそが、いちばんの近道
ご相談を受けて、まずお伝えしたのは「やるべきことには、正しい順番がある」ということでした。焦って売却の話を進めても、名義が亡きお父様のままでは、買い手に引き渡すことができません。
そこで、①遺産分割協議書の作成 → ②相続登記(名義変更)→ ③不動産の売却、という三段階で進めることに。不動産は香織さんが相続して売却し、その代金をお兄様と分ける。預貯金は折半する。ご兄妹の合意を、まずはきちんとした書面の形にすることから始めました。
遠方でも、窓口はひとつ
香織さんがいちばん心配していたのは、「遠くに住んでいて、何度も現地に通えない」ということでした。けれど、当センターが窓口となり、提携の司法書士と連携して進めたことで、香織さんは郵送でのやり取りを中心に、ご自宅にいながら手続きを進めることができました。
売却にあたっては、入ってくるお金(売買代金・固定資産税の清算金)と、出ていくお金(登記費用・仲介や手続きの費用、そして翌年にかかる譲渡所得税)を、一枚の精算書に整理してご説明。「売れて、最終的にいくら手元に残るのか」がはっきり見えることで、香織さんは安心して決断することができました。
物語のその後
実家は無事に買い手が決まり、決済まで完了。長く気がかりだった“宿題”が、ひとつ片づきました。「正直、どこから手をつけていいか分からなくて、ずっと後回しにしていたんです。全部おまかせできて、本当に安心でした」。香織さんからは、そんなお言葉をいただきました。
遠方の実家の相続は、放っておくほど手続きが複雑になり、費用もかさみがちです。「いつかやらなきゃ」を「今、専門家と一緒に」へ。その一歩が、ご本人とご家族の負担を大きく軽くします。
当センターの対応
- 遺産分割協議書の作成──不動産は香織さんが相続して売却し、その代金をお兄様と分ける/預貯金は折半、という合意を書面にしました。
- 相続登記(名義変更)──お父様名義のままだった実家を、香織さん名義へ。これではじめて売却が可能になります。
- 不動産の売却──登記完了後に査定・売却。遠方でも郵送中心で進められるよう段取りしました。
- お金まわりの“見通し”を提示──入るお金と出ていくお金(費用・税金)を一枚の精算書に整理し、手取り額まで明確にご説明しました。